from 野村尚義

スティーブ・ジョブズの伝説のスピーチ

「プレゼンテーションの天才といえば誰?」

世間でこう聞けば、スティーブ・ジョブズの名は確実にトップ3に入ってくることでしょう。そんな彼のプレゼンテーションのなかでも、特に有名なものが2つ。

ひとつが初代iPhoneを発表する際のキーノート。そして、もうひとつがスタンフォード大学でおこなわれたスピーチです。以下がそのスピーチです。ぜひ続きは、動画をご覧になってから読んでください。

スティーブ・ジョブズの伝説のスピーチの骨格

このスピーチから骨格だけを抽出したのが、以下のスライド。

スティーブジョブズ スタンフォード大学卒業式辞肉付けをそぎ落とし、骨格・スケルトンだけを抽出すると、スピーチのコンセプトも見えやすくなりますね。

グレーの網がけの部分だけを口に出して読み上げると、4つのボックスで約15秒。加えて、その下にある3つの詳細メッセージもそれぞれ約15秒。スライドのすべてを読んでも1分で足りてしまいます。

このたった1分のメッセージだけでも興味がそそられるのではないでしょうか? それが伝説のスピーチたる由縁でしょう。逆に、このコアの部分がありきたりならば、肉付けに工夫を凝らしたとろこで、伝説のスピーチにはなり得ません。

10分のセミナーならば、20秒の予告編にまとめよ」でも述べましたが、このコアメッセージが映画の予告編のようなもの。予告編は2時間の映画を1分に凝縮したもの。凝縮したエキスがつまらないならば、本編もつまらない。

自分自身のプレゼンにおいても、まずは戦略部分にあたる骨格・スケルトンを徹底的に見直そう。戦略の失敗は、戦術では取り返せません。
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