from 野村尚義

■何人もの自己紹介のなかでキラリと光る自己紹介で際立つ方法

先日、とある中小企業を支援する企業が集うイベントに参加したときの話。

30名くらいが順々に自己紹介するという場面がありました。

税理士さんや弁護士さん、広告の専門家や行政機関の方。かなり多種多様な面々です。

 

私もそのひとりとして自己紹介をしたのですが、そのときに心がけたことがあります。

ポイントはそれほど難しくもなく、ひとつひとつは当然なのですが。

だからこそ逆にそれができていないとき、非常にネガティブな印象にとられ兼ねません。

 

「自分が自己紹介のとき、これらは守れているかな?」

そんなチェックのつもりでご覧になってみてください。

■1.とにかく短く

言葉には密度があります。長々と語ることで密度が落ちてしまう。

それはせっかくの100%果汁ドリンクに水を灌ぐようなものです。

短いからこそ歯切れがよく、切れ味が鋭くなる。

 

とくにこのような大人数が順に自己紹介をして回るときなどは、その重要性は高まります。

そもそも30人の自己紹介なんて、聞きたい人少ないのです。

だから長くなるだけで価値は激減する。

たとえ話が面白くても、長いだけで「空気が読めない人」に認定されてしまいます。

 

この日の私は、5番目くらいに話したのですが、それまでに話した方が2分前後の長さ。

それを受けて「長くても1分。できれば30-40秒で終わらせよう」と考えました。

■2.キラーフレーズをいれる

一方で短ければよいというものではありません。

「野村尚義です。よろしくお願いいたします」

だけでは、単にコミュニケーションを拒否している人にしか見えません。

 

短いなかでも、最大インパクトのフレーズを入れる。

雑誌ならば見出しにあたる言葉で、聴衆の記憶に刺し込む。

そして、その見出しは決して”肩書き”ではないのです。

■3.やっていることではなく、受け手が得られるものを語る

拙著「これだけ!プレゼンの本質」では、こんなことを語りました。

「機能を語るプレゼンでは、差別化は難しく、伝わる価値としても極めて小さい。しかも発し手目線から抜けられない。

ポイントは、いかに効用と未来を受け手目線のことばで語るかだ」

これは自己紹介のプレゼンテーションでも言えることです。

 

「税理士をやっています」

「ウェブ制作をやっています」

「海外進出支援のコンサルです」

これらの表現だけでは、なかなかビビっと来てくれない。

 

あなたにお仕事を頼むと、私はどうなれるのか?

これが伝わると、やはり受け手の反応は変わってきますよね。

■4.聴衆の属性で切り口を選ぶ

こういう自己紹介のとき、一度以前に用意した自己紹介を繰り返す方がいます。

それでも用意しているだけアンテナが立っているほうですが、期待されるレベルはさらに上。

 

「いつも通りの自己紹介」など存在しない。

聴衆によって見せる切り口が変わってしかるべきなのだから。

だから、作りこんだテンプレ自己紹介を、その場の聴衆によってカスタマイズするわけです。

 

■実際にどんな自己紹介をしたのか?

では、私は30名のなかでどういう自己紹介をしたのか?

約40秒の自己紹介。

4つのポイントがどう入っているかに注目してご覧になってみてください。

■あなたが40秒自己紹介を作ったら

おかげさまで、その後の交流会で「一番印象に残った自己紹介でした」とのお声をいただくことも。

…とここで終わらせずに、ぜひやってみてほしいのが、あなたバージョンの40秒自己紹介をつくるということです。

 

知識は知っただけで使わなければ、どうせ忘れてしまいます。

自分バージョンをつくってみてはいかがでしょうか?

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