from 野村尚義

先日のオリンピック誘致のプレゼンテーション。何度も見直しています。

■プロもうなる難解なプレゼンテーション

今回のプレゼンについては多くの方が感想をブログやFacebookに載せていますね。
私もプレゼンを生業とするものとして、触れないわけにいかないと分析を続けています。

そして、素晴らしいプレゼンであることは疑いようもない。

 

しかし、分析すると、なにがどう素晴らしいのか説明するのが、結構難しいのです。

いえ、私もプロですから、さらっとそれらしいことは言えるんですよ。

でも、そんな簡単にすませたくない。そんな思いに駆られています。

■複雑に絡み合う要素

そんななか、なぜ分析が難しいのかを考えてみました。

すると、今回のプレゼン、ファクターが複雑に絡み合っていることがわかります。

現時点での私の理解を図にすると、以下のとおり。

オリンピックプレゼンの構成

論理感情の両面に訴えていることは、誰が見ても明らか。

それだけではなく、そのあいだとでもいう場所に、五感に訴えることも目立ちます。

そして、「誰のため?」が多岐にわたります。

中心にあるのが本オリンピックの成功のため。
加えて、選手のため。
最後に特徴的なのが、将来のオリンピック選手となる子供たちのため。
(選手にならなくても、スポーツを志す子供たちのため)

最後の”子供たちのため”というのは、言葉としては強くは出てきません。でも、プレゼンの中核にある気がします。

■複雑だからこそ味わえる深み

そして、これらのファクターが複雑にからみあい、深い味わいを醸し出してくれます。

コーヒーのブレンドや、カレーのスパイスのごとく。単色じゃない味わい。

 

では、プレゼンのどこがどういう要素なのか?
何度かにわけながら、私の分析を解説していきたいと思います。
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