from 野村尚義

IMG_0988

とあるベンチャー企業支援のイベントに支援機関として参加したときの話。大勢のベンチャー企業のプレゼンを見てきました。…と言いたいのですが、遅れて参加でプレゼンは見れず(笑)

その点では残念でしたが、面白い話を聞いてきました。途中参加の懇親会で、以前のアワード受賞者の方とお話ししたのですが、その内容が面白かった。

アワード受賞以来、お墨付きにより信用が高まって、見込み客からの引き合い・問い合わせが一気に増えたというのです。そして現在は一気に海外展開していると。

その方の業界はまだまだ導入期の位置づけで、そのため「この会社の製品は信頼できる」と思われることがとても大切だと。その信頼がアワードによって補填されたようです。

アワードで信頼が補填される

私は信頼には大きく2種類あると考えています。ひとつは「この人は私を騙していない」といった最低限の信頼。もうひとつは「この人を頼れば私は救われる」といった最上級の信頼です。

そしてこうしたアワードなどで補填されるのは、多くの場合前者の信頼です。

最低限の信頼というと程度が低いように聞こえますが、その壁を乗り越えることは大切。いわゆる足きりにあってしまうと、価値を伝える機会自体を得られなくなってしまうのですから。

私、個人的にはこうしたセレモニー系のプレゼンって、そんなに興味なかったんです。「別に賞とってどうするの?それでお客さん増えるの?」みたいな斜めに見てしまうところがあって。。。

でも実際に上記のとおり、お客さんが増えているわけです。ステージに立ち、オーディションに合格することで優勝以上の大きな価値がえられる受賞もあるということです。これはやはり注目せざるを得ません。ビジネス直結だというところを、目の前で見せつけられたわけですから。

大勢の前で価値を語れるとレバレッジがかかる

こうした場面、私には「価値にレバレッジがかかった」という風に見えます。

受賞前から価値のあった製品が、受賞を境にその価値を一気に認められる。しかも大勢に。まるで元々面白かった芸人が、M-1優勝を機に一気に全国区になるのにも近いイメージです。

私たちは面白い芸人を必ずしも最初から見極められません。何度も見ているとそのうち愛着がわくし、逆に言えば初めて見る海のものとも山のものともわからない芸人には厳しめの評価を下します。

これは、その芸人の本質的な面白さと、私たちが認識する面白さの間にギャップが出てしまうということ。

製品でも同様です。本質価値と、私たちの認識価値にはギャップがある。そして、そのギャップをアワードが一気に埋めてしまったと。

チャンスで手を上げる準備ができているか

このような一足飛びで受け手の認識価値をあげるチャンスがあるのだとしたら、私たちはそのときに手を上げる準備ができていないといけません。

大勢の前でマイクが用意されたとき、その前に立つことができるか?あなたは準備ができていますか?

大勢の前で話せることだけがプレゼンではありませんが、大勢の前「でも」価値を語れたほうがチャンスが多いのは言うまでもありません。そんな力をこの講座で身に着けてほしいと思います。

戦略的プレゼンテーションメールマガジン プレゼン勉強会prazy