from 野村尚義

プレゼンテーションコーチ、カーマイン・ガロとは

カーマイン・ガロは日本でも爆発的に売れたプレゼン本「スティーブ・ジョブズ驚異のプレゼン」の著書であり、本人もプレゼンテーション・メディア対応・コミュニケーションのスキルを教えるコーチとして、世界の有名ブランドを陰から支える人物です。

書籍のなかでは、フォーカスがスティーブ・ジョブズに当たるのはもちろんですが、その分析をおこなうカーマイン・ガロもさすがだと、私は書籍を読んでいて強く強く感じています。

前述の書籍、スティーブ・ジョブズ驚異のプレゼンは本当に名著ですから、読んでいない方には強く強くオススメです。このサイトが気に入っていただけるあなたならば、期待は裏切らないでしょう。

カーマイン・ガロのプレゼンテーション名言

ここで悪いニュースをお知らせしておこう。プレゼンテーションであなたはスティーブ・ジョブズと比べられる。スライドショーとは専門用語を満載した単調であきあきするものであるのが普通だったが、ジョブズの登場により、、それが、ヒーローに悪玉、脇役、それにすばらしい背景までそろった演劇へと変化した。

(中略)ジョブズの登場で評価基準は大きく上昇した。彼はビジネス界のタイガー・ウッズなのだ。(スティーブ・ジョブズ驚異のプレゼン)

スティーブ・ジョブズの誕生により、世界ではプレゼンテーションに求めるレベルが完全に変わってしまった。これがカーマイン・ガロの主張。たしかに、そうかもしれません。

ジョブズのiPhone発表のキーノートで、彼はこんなセリフを述べています。「数年に一度、全てを変えてしまう新製品が現れる。それを一度でも成し遂げることができれば幸運だが、アップルは幾度かの機会に恵まれた」そんな言葉とともに、マッキントッシュ・初代iPodについて触れるわけですが、彼がもっとも変えた世界は、実はプレゼンテーションの世界かもしれません。

 

目を引くプレゼンテーションは聴衆に興奮をもたらす。その原動力となるのが、計画段階を中心とした作業だ。(中略)くり返す。聞き手に訴えるのはストーリーである。スライドではない。(スティーブ・ジョブズ驚異のプレゼン)

「聞き手に訴えるのはストーリーである。スライドではない」私もつよく同意します。このサイトでも、さんざん「プレゼンテーションはコンセプトで決まる」ということを述べているとおりです。

そのなかで、特に多くの方がやってしまう失敗が、すぐにスライドづくりに取り掛かってしまうということです。パワーポイントを使おうが、キーノートであろうが、そこがポイントではないわけです。

では、何がポイントか?
コンセプトであり、ストーリーなわけです。

 

パッションステートメント
講演の祖、アリストテレスは、話す題材に対して情熱を持つことが肝要だとした。しかし、トピックスに対する興奮を表現するコミュニケーターはほとんどいない。(中略)だから、パッションステートメントを考えてみよう。数分ですむ。次の分を完成させればいいのだ。「この製品(会社、構想、未来など)が私は大好きだ。なぜなら、、、」(スティーブ・ジョブズ驚異のプレゼン)

プレゼン本のなかでも、話し手のパッション・情熱について語っているものは多くないように感じます。それは精神論にはまってしまうからであったり、パッションを持っていることは大前提と扱っているからであったり、理由は様々でしょう。

ここで面白いのは、そのパッションの表し方を簡単なフレーズ「私はこれが大好きだ。なぜなら…」にまとめているところでしょう。秀逸です。

カーマイン・ガロのプレゼン動画

プレゼンテーションコーチでもあるカーマイン・ガロですから、彼が実際にプレゼンしているところを見たいという方もいるのでは?ご希望に応えて、動画を見つけてきました。ただし、英語ですが、、、


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